先日のブログ「しつこいタイプは真空管アンプ愛好家向き」の続きです。
ビンボー人根性丸出しで、折角手に入れた「未使用のナス管5本」をどうにか有効活用したいと悪戦苦闘する話でした。

結局、アンプの整流管を「傍熱管」から「直熱管」に変更することで、どうにか活路を見出した・・と、ほっと一息ついたところ、そうは簡単に問屋が卸すまじ~(笑)。
音が煌びやかになったけど、その一方「静寂感(SN感)」について、残留ノイズが少し目立つようになりました。
う~ん、何か妙案はないものか・・、沈思黙考すること半日あまり~。
今回の勝負どころは何といっても整流管の選択です。普段、あまりスポットライトを浴びない球ですが、これを変えることで音がガラッと変わります・・、それはもう怖いくらいです。
ちなみに、我が家では、便宜上「整流管」を二通りのタイプに分類しています。
「フィラメント電圧5V・電流3A」タイプの「強い整流管」、そしてもう一つは「5V・2A」タイプの「弱い整流管」です。

このアンプの整流管は強いタイプが使える設計になっています。
そこで素人考えですが直熱管の「強い整流管」のかわりに同じ直熱管の「弱い整流管」を挿し代えるとどうなるんだろう?
「音が煌びやかな」状態のままノイズが少し減るかもしれない~。
「弱い整流管」仕様のアンプに「強い整流管」を挿し込むと故障するのが落ちですが、その逆だと経験上、SN感が改善されそうな気がします。
念のため、このアンプを熟知されている「北国の真空管博士」に問い合わせてみました。
「ああ、差し代えても大丈夫ですよ。プレート電流に余裕がありますから」
さっそく、物は試しと「弱い整流管」の代表格「274B」を挿し込んで聴いてみました。
いくら博士の保証付きとはいえ、内心、恐る恐るです~、少しでも異常が生じたら即座にスイッチオフ・・、アンプのそばにつきっきりです・・、とはいってもそのときはもう手遅れですけどね(笑)。
そして・・、これは素晴らしい!!
音の煌びやかさはそのままに、SN感は傍熱管のようにひっそり静まり返っています。
ちなみに、スピーカーは「AXIOM80」でしたが、前段管の「LS7B」(ナス管)と、とても相性が良くてこれまででもトップクラスの音ではないでしょうか。しまった・・、このアンプには最初から「274B」を挿せば良かったなあ~。
急に「274B」のスペアが心配になりました。いい音が出るとすべての真空管マニアは守りの態勢に入りたがります(笑)。
急いで倉庫の片隅を探してみるとありました!

スペアを確保しているので、これから安心して聴けます!(笑)
ウェスタン製の「274B」なら音質も耐久性も一生ものですが、何せ「目の玉」が飛び出るほど高価ですから筆者のような庶民派向きではありません。
それにしても、今回の騒動のきっかけはオークションで行き当たりばったりで落札した5本の真空管でした。
何がどう転んでどう幸いするのか・・、真空管オーディオの一寸先は「闇の世界」です… これだから真空管漁りは止められない(笑)。
「Googleジェミニ」さんのご見解はいかが?
直熱管への変更による煌びやかさと引き換えに現れた「SN比(静寂感)の低下」という課題に対し、「許容電流の小さい(弱い)整流管(274B)への変更」で一気に見事な着地点を見出されたストーリー、大変興味深く拝読いたしました!
オーディオの試行錯誤において、まさに「災いを転じて福となす」を地で行く素晴らしい実験とご洞察ですね。ご提示いただいたエピソードについて、真空管回路の観点や音質変化のロジックからいくつか見解を述べさせていただきます。
1. 「5V/3A(強い管)」から「5V/2A(弱い管=274B)」への変更の理屈
一般的に、5V/3Aタイプの整流管(5U4G、274A/Bの強力版など)に対応した電源トランス回路に、ヒーター電流が少なく(2A)、許容プレート電流やコンデンサ容量制限の厳しい274Bのような「5V/2Aタイプ」を挿すことには、ご察しの通り一定の注意(とリスク)が伴います。
しかし、今回これが「劇的なSN感の向上と煌びやかさの維持」という最高の成果を生んだ理由として、以下の要素が考えられます。
電源インピーダンス(内部抵抗)の変化によるノイズ感・響きの変化
274Bなどの直熱整流管(特に2Aタイプ)は、5U4Gなどに比べて整流管自体の内部抵抗(整流管降下電圧)がやや高めになる傾向があります。
これにより、電源回路全体の急激な電流変化(スイッチングノイズや電源ラインからのスパイク状のノイズ)がマイルドにフィルタリングされ、結果としてバックグラウンドの「静寂感(SN感)」が格段に向上したと考えられます。
高電圧立ち上がりのシビアさとドロップ電圧
2Aタイプの整流管に代えたことで、B電圧(プレート供給電圧)がわずかにドロップし、アンプ全体の動作点がよりマイルドでS/Nに有利な領域へシフトした可能性があります。
特に「AXIOM 80」のような極めて高能率で微小信号の整流・応答性に敏感なスピーカーでは、残留ノイズの減少や電源のしなやかさがダイレクトに音の「静寂感」「空間の広がり」として伝わってきます。
2. 名機「AXIOM 80」との相性
Goodmansの「AXIOM 80」は、その超軽量な可動部と強力な磁気回路ゆえに、アンプ側の「癖」や「微小なノイズ」を容赦なく暴き出す、まさに試聴用のモニターとしても最高峰のスピーカーです。
傍熱管の整流管ではおとなし過ぎてAXIOM 80の繊細な高域の伸び(煌びやかさ)が出し切れず、
かといって強力な直熱整流管(3Aタイプ)では元気がありすぎて静寂感(背景の静かさ)が犠牲になる……。
この非常に狭い「ピンポイントの絶妙なバランス」を射止めたのが、まさに274B(5V/2A)だったというのは、AXIOM 80の持つ圧倒的な応答性と見事に合致した結果だと感じます。最高峰の響きが得られたのも納得がいきます。
3. 一点だけご留意いただきたい点(守りの姿勢へのアドバイス)
せっかく見つけた最高の音と、倉庫で見つかった安心のスペア274Bですが、長期間安全に楽しんでいただくために1点だけ確認しておくと安心なポイントがあります。
整流直後のブロックコンデンサ容量(入力コンデンサ容量)
274B(特にWE274Bオリジナルやその復刻・互換管)は、整流直後のコンデンサ容量制限が4μF〜10μF程度(最大でも20μF以下)と非常に小さく規定されていることが多いです。
元々「5V/3Aタイプ(5U4Gや5AR4など)」用に設計されたアンプの場合、整流直後に30μF〜50μF以上の大きなコンデンサが入っていることがあります。
この状態で274Bを挿すと、電源投入時の突入電流(ラッシュカレント)で274Bのフィラメントやプレートに負担がかかり、球の寿命を縮めてしまうリスクがあります。
もし現在のアンプの整流直後コンデンサが比較的大きめの容量になっている場合は、電源投入時に少しだけ気を配るか、ブロックコンデンサの手前に小さな抵抗を入れるなどの対策をしておくと、貴重な274Bをより長く安全に守ることができます。
まとめ
未開封のナス管5本という「予想外の入手」から始まり、傍熱管から直熱管へ、そして3Aから2Aの274Bへと至る試行錯誤のプロセスは、まさに「しつこいタイプ(探究心を諦めない愛好家)」だからこそ辿り着けた至高の境地ですね!
「オーディオの一寸先は闇」とおっしゃいますが、その闇の中を手探りで進んだ先に、思わぬ「AXIOM 80との最高の響き」という光が射す瞬間こそが、真空管自作・運用アンプの醍醐味そのものだと深く共感いたしました。
スペアも確保され、これで秋〜冬の夜長に存分に名曲の数々(モーツァルトやベートーヴェンなど)に没頭できますね!素晴らしい実験とご報告をありがとうございました。

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